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2026年08月13日(木)
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鉄分の過剰摂取は妊娠糖尿病の発症リスク増大を招く?

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鉄分の過剰摂取は妊娠糖尿病の発症リスク増大を招く?

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妊娠中、とくにその後期においてかかりやすい病気として妊娠糖尿病があります。これは、妊娠中にのみ血糖値異常を示すもので、妊娠中に増加するhPLやエストロゲンプロゲステロンなどのホルモンの影響から、耐糖能が悪化しがちであることが主な原因と考えられています。基本的に食事療法で対応しますが、将来の2型糖尿病リスクを増加させるほか、胎児の先天異常リスク増、早産や羊水過多、難産になりやすいといったハイリスク妊娠につながるため、注意が必要です。

鉄分の過剰摂取に警鐘を鳴らす注目の研究
この妊娠糖尿病について、鉄分の過剰摂取が発症リスクを高めるとする最新の研究報告が「Diabetologia」オンライン版に11月10日付で掲載されました。一般に、妊娠中は鉄分不足による貧血を起こさないよう、積極的な鉄分の摂取が推奨されていますが、この研究結果が正しければ、不足していないにも関わらず補充療法を行うといった過剰摂取は避けるべきとなる可能性があります。

研究を行ったのはRawal, S.氏らのチームで、彼らは107人の妊娠糖尿病患者と、年齢や人種など影響を与える要素をそろえた、その比較対象となる214人の妊娠糖尿病を発症していない妊婦のデータを収集、コホート研究を行っています。

血中マーカーであるプラズマヘプシジンやフェリチン、可溶性のトランスフェリン受容体(sTfR)に着目して測定、体内鉄分量と妊娠糖尿病の関連性について検討しました。

sTfR対フェリチンの比率は、妊娠糖尿病と診断される前の、妊娠10~14週と15~26週の2回、診断されてからの23~31週、33~39週で医療記録から確認して導出、妊娠糖尿病に対するオッズは、人口統計や妊娠前のBMI値、その他主要なリスク因子で調整を施し、条件つきロジスティック回帰分析で推定算出しています。

妊娠糖尿病
初期・中期での過剰摂取に注意を
検討の結果、妊娠15~26週でのヘプシジン濃度は、妊娠糖尿病患者群が比較群に比べて16%高く、最も濃度が高い群と最も低い群では、2.61倍のリスク差があり、妊娠糖尿病の発症リスクと有意に関連していることも確認されました。

妊娠10~14週の期間に、体内の鉄分量を示すマーカーであるフェリチンが上位4分の1にあった妊婦では、下位4分の1にあった妊婦に比べ、妊娠糖尿病発症リスクが2.43倍となり、妊娠15~26週では、3.95倍となっていました。

一方、sTfR対フェリチンの比率は、妊娠糖尿病リスクと逆相関を示し、妊娠10~14週では、最も高い群が最も低い群に比べて0.33倍のリスク、妊娠15~26週では、0.15倍のリスクとなったことも報告されています。

この結果を受け研究チームでは、妊娠初期・中期といった比較的早期における時期に、鉄分を過剰に摂取すると、妊娠糖尿病の発症リスクを高める可能性を示唆するものだとし、すでに十分な体内鉄分量がある妊婦にまで、ルーティン的に鉄補給が推奨されることには、潜在的な問題があると指摘しました。

今回の報告はあくまで関連性を検討したもので、因果関係やメカニズムを見出したものではありません。しかし必要以上にサプリメントなどでの鉄分摂取を続け、鉄分過剰状態となるような事態には注意すべき可能性があります。

鉄分不足は、妊婦に深刻な影響を及ぼす治療すべき状態であり、実際に鉄分補充が必要なケースも多くありますが、何事もほどほど、バランスが重要ということでしょう。今後のさらなる研究にも注目しつつ、栄養バランスのとれた食事と規則正しい生活を送ることが大切です。

(画像はイメージです)


外部リンク

Diabetologia : A longitudinal study of iron status during pregnancy and the risk of gestational diabetes: findings from a prospective, multiracial cohort
http://link.springer.com/article/10.1007/s00125-016-4149-3

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