砂糖が加えられた甘いジュースばかりを口にしていると、糖尿病になる可能性が高いというイメージは、すでに多くの方が抱いているところと思われますが、毎日1缶飲むだけで、2型糖尿病発症の前兆である糖尿病前症にいたるリスクは、大幅に上昇することが今回、あらためて最新の研究で示されました。
口当たりのよい甘い飲み物に気をつけて!
この研究は、米タフツ大学のNicola M Mckeown氏らによって実施されたもので、研究チームは、加糖飲料の継続的摂取がインスリン抵抗性に与える影響と、そうした習慣と糖尿病前症リスク上昇との関連性について、検討を行いました。得られた研究の成果は、「Journal of Nutrition」に11月9日付で掲載されています。
研究チームでは、まず加糖飲料またはダイエット炭酸飲料の累積平均摂取量と糖尿病前症の関連性について、参加者1,685人を対象に検討を行いました。対象者の属性は、平均年齢が51.9歳(前後9.2歳)、男性が40.4%・女性が59.6%、BMI値は26.3kg/平方メートル(前後4.4)で、データは心疾患に関連する因子について観察を行った、Framingham Offspringコホート研究から取得した14年間分のものとなっています。
また、これら飲料の摂取量と、空腹時血糖値とインスリン濃度から求めるインスリン抵抗性の程度を示す指数、HOMA-IRのホメオスタシスモデル評価の変化と関連性についても、2,076人分のデータをもとに分析を実施しました。なお、加糖飲料およびダイエット炭酸飲料の累積平均摂取量は、食品の摂取頻度を問うたアンケート結果を用いて推算しています。
甘い飲み物で糖尿病前症リスクは46%上昇
分析の結果、最も多く加糖飲料を消費していた、およそ1日に350ml缶1缶分となる1週間に平均6缶の摂取があった群では、加糖飲料を摂取する習慣のない群に比べ、糖尿病前症の発症リスクが46%高いということが判明しました。
加糖飲料の摂取量の多さは、HOMA-IR指数の大幅な上昇とも有意に関連しており、強いインスリン抵抗性が生じる危険性を増すことも明らかになったとされています。
一方で、ダイエット炭酸飲料の摂取と糖尿病前症の発症リスク、およびHOMA-IRの変化との間には、今回の研究では有意な関連性は認められませんでした。またこれら一連の関連性に関する結果は、BMI値の変化に関する追加調整を行っても、同様であったとも報告されています。
研究チームでは、今回の結果から、対象とした中年成人層における加糖飲料の摂取習慣は、インスリン抵抗性を大いに高め、糖尿病前症にいたるリスクを顕著に増加させるものだとして、注意喚起を行っています。
「飲み物だしこのくらいならば大丈夫」と軽く考えるのではなく、摂取する糖分が過剰にならないよう十分に注意し、現段階で甘い飲み物を飲むことが習慣になってしまっているならば、糖尿病へと進展する前に、日々の食べ物・飲み物を見直してみることをおすすめします。
(画像はイメージです)

Journal of Nutrition : Sugar-Sweetened Beverage but Not Diet Soda Consumption Is Positively Associated with Progression of Insulin Resistance and Prediabetes
http://jn.nutrition.org/