2型糖尿病の進行抑制や改善、予防には、ウォーキングなどの運動を継続することが有効であることは誰もが認めるところです。一般的な患者へのアドバイスとしても、まずは1日30分を目標に歩くとよいといったことが言われています。
効果的なタイミングはいつ?どこでどう歩くとよい?
では1日30分のウォーキングならば、どのように行っても効果は変わらないのでしょうか。より効果の高い実施方法・条件について探った最新の研究報告が、10月17日付の「Diabetologia」オンライン版に掲載されています。
この研究は、Andrew N. Reynolds氏らの研究チームによって実施されたもので、より大きなベネフィットをもたらす運動のガイドラインを作成していくことを目的に、ウォーキングを実施する最良のタイミング・方法を検討したものです。
Reynolds氏らは、同じ時間分のウォーキングでも行うタイミングによって、より効果的な血糖管理が可能になるのではないかと考え、2型糖尿病患者41人を対象とした比較実験を行いました。
被験者はコンピュータで生成されたプロトコルによってランダムに抽出し、全員に血糖値の測定装置と活動量計を付与、まず2週間、好きな時間帯で1日30分のウォーキングを実践してもらいました。その後、1カ月間の休息期間を挟んで、今度は朝・昼・夕3食の食後、あまり時間を置かずにそれぞれ10分間のウォーキングを行うよう指導、やはり2週間これを続けてもらったそうです。
食後に歩くと効果的!とくに夕食では顕著
この研究においては、身体活動量は加速度計によって計測し、血糖値は7日間をかけて5分間隔で計測、食後血糖アウトカムについては、食後3時間、血糖曲線(iAUC)下の増加分面積によって評価しています。
結果として、任意の時間帯で1日30分のウォーキングを実践した場合に比べ、食後間もなくの10分ウォーキングを継続した場合、食後血糖がおよそ12%大きく低下していました。とくに最も多くの炭水化物が摂取されやすいと考えられる夕食においてはその差が顕著で、22%もの低下が確認されています。
チームでは、今回の研究について、期間や被験者数が限定的ではあるものの、2型糖尿病患者では、食後あまり間を置かずに身体活動を行うことがより効果的であり、とくに炭水化物が多めの食事をとった際には、意識して食後に動くよう、ガイドラインでも推奨することが有効である可能性が強く示唆されたと結論づけています。
(画像はイメージです)

Diabetologia : Advice to walk after meals is more effective for lowering postprandial glycaemia in type 2 diabetes mellitus than advice that does not specify timing: a randomised crossover study
http://link.springer.com/article/10.1007/s00125-016-4085-2