移植治療に必要な医療用ブタの豚舎整備へ
1型糖尿病患者の支援を行う認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワークは、2025年の1型糖尿病根治実現を目指して、「バイオ人工膵島移植」プロジェクトを推進し、協力を呼びかけています。
1型糖尿病の治療では、膵島移植が有効ですが、ドナーが少なく、実際にはほとんど実施されていません。そこで期待されるのが「バイオ人工膵島移植」なのです。
「バイオ人工膵島移植」は、ブタの膵島を用いて糖尿病の根本的な治療を図るものです。ブタ膵島の移植治療は、再生医療新法に組み込まれ、2014年に法的にも認められました。すでに海外では40例程度が実施されています。
しかし、日本ではこれまで膵島の異種移植が規制されており、ブタのバイオ人工膵島を作成することに成功しても、臨床試験を行うこともできませんでした。しかし、今年4月に厚生労働省も指針改定へ動き、1型糖尿病患者へのブタ膵島移植実施に向け、規制緩和を進めています。
プロジェクトには、霜田雅之国立国際医療研究センター研究所 膵島移植プロジェクト プロジェクト長をはじめ、小玉正太福岡大学基盤研究機関 再生医学研究所所長、長嶋比呂志明治大学農学部生命科学科発生工学研究室教授など、最先端の研究者ら専門家が参加しています。
クラウドファンディングなどで体制構築を目指す
この「バイオ人工膵島移植」治療を実現するためには、衛生面と安全性が確認された認定の医療用ブタを確保しなければなりません。隔離した無菌のオペ室・飼育室で医療用ブタを作製し、その医療用ブタから膵島細胞を摘出、バイオ人工膵島を作製するのです。
そこで、この医療用ブタ確保に必要な、オペ室と無菌飼育室の整備にかかる費用を集めるべく、クラウドファンディングを利用した寄付の呼びかけが行われています。クラウドファンディングサイト「READYFOR」で展開されており、目標額は2,000万円、受付期限は6月25日の23:00です。期限までに目標額に達しなかった場合、寄付者には全額が返金されます。
目標額を達成した場合は、オペ室と無菌飼育室の建築が開始され、続いてブタの病原体検査システムの構築、遺伝子データ情報のデータベース化などが行われ、バイオ人工膵島を作製、病院で移植を行い安全性や有効性を確認する予定となっています。
6月16日時点で、集められている寄付総額は3,860,000円と、目標額の2割弱にとどまっており、道のりは容易ではありませんが、根治につながる移植のチャンスをつくる挑戦が続いています。

日本IDDMネットワーク お知らせ
http://japan-iddm.net/readyfor_1604/「READYFOR」 該当プロジェクト 寄付受け付けページ
https://readyfor.jp/projects/cure_diabetes_2016