近年では世界的により若い、小児期や青少年期から肥満や糖尿病、糖尿病前症の症状を発現するケースも増加しており、こうした子どもたちにおける後遺症や成人となった後の健康状態についても関心が高まっています。これを受け、青少年期のBMIと中年期の糖尿病による死亡リスクとの関連性について検討を行った最新の研究結果が「Diabetes Care」11月号に掲載されました。
約230万人を対象としたイスラエルの研究
この研究は、イスラエルにおける平均年齢17.4歳(閾値幅は0.3歳前後)の青少年2,294,139人を対象に、BMIを測定した1967年から2010年までのデータをもととし、米国疾病管理予防センターで評価、分析を実施。国公式の記録として得られた糖尿病に起因する死亡のデータと照らし合わせ、Cox比例ハザードモデルによる、関連性の検討を行ったものです。
この研究の追跡期間において、42,297,007人(中央値18.4年)のうち、481人が糖尿病を起因とする死亡例として認められました。平均死亡年齢は50.6歳となっています。これをBMI値との関連でみたとき、BMIの値が20.0~22.4kg/平方メートルにかけてのグループで、糖尿病による死亡率が増加していることが確認されました。
また、85~94パーセンタイルの過体重、95パーセンタイル以上の肥満で、5~24パーセンタイルのグループに比べ、その糖尿病による死亡率のリスクは、それぞれ8.0、17.2と有意に高く、強い関連性があることが判明しています。
なおこの解析においては、性別や年齢、誕生年、社会人工学的な諸変数など影響しうる要素を考慮した調整をあらかじめ施したとされています。
17歳時点で過体重・肥満の場合、近年の死亡率がかなり高い結果に
さらに研究チームの報告によると、17歳時点で過体重か肥満であったグループの推定死亡率は、1967~1977年の31.2%から、2012~2014年では52.1%にまで増加していることが明らかになったそうです。
これらの結果から、研究を主導したGilad Twig氏らは、現時点で“正常”範囲内とされている値も含め、青少年期のBMI値は、70歳代までの糖尿病を起因とする死亡リスクと深く関係し、その予測が可能なレベルにあると指摘、小児期や青少年期における過体重や肥満の増加は、将来的な糖尿病有病率の増大とそれに起因する死亡率の上昇を招くだろうとして、現状に警鐘を鳴らしています。
(画像はイメージです)

Diabetes Care : BMI at Age 17 Years and Diabetes Mortality in Midlife: A Nationwide Cohort of 2.3 Million Adolescents
http://care.diabetesjournals.org/content/39/11/1996