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2026年08月13日(木)
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小児期の過量な抗生物質は1型糖尿病を招く?

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小児期の過量な抗生物質は1型糖尿病を招く?

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糖尿病には1型と2型が存在し、日本ならばそのおよそ9割以上は生活習慣などに由来する2型糖尿病ですが、数%は小児期に発症することも多い1型糖尿病となっています。この1型糖尿病は、主に自己免疫によって起こる疾患で、膵臓のβ細胞が破壊され、まったくインスリンが分泌されなくなってしまうものです。詳しい原因はいまも不明で、移植を受ける以外には、生涯にわたってインスリンの自己注射を続けていくといった方法しか治療法がありません。

マウス実験で抗生物質の繰り返し使用が発症率を増加させることを確認
この1型糖尿病について、注目すべき研究が「Nature Microbiology」オンライン版に8月22日付で掲載されました。それによると、小児期において繰り返し抗生物質の投与を行うと、1型糖尿病の発症率が上昇する可能性があるとされています。

この知見は、Martin J. Blaser氏らの研究チームによってもたらされたもので、マウスを用いた実験から導かれました。まずBlaser氏らは、ここ数十年で1型糖尿病の発症率が大幅に増加していることに着目、早期の抗生物質の使用が1型糖尿病の発症に関与する腸内細菌叢への変化をもたらしているとの仮説を立てたのだそうです。

その仮説を検証すべく、ヒト小児の生後6カ月から1歳に相当する1型糖尿病の素因をもった非肥満状態の若いマウスを用い、ヒト小児期の感染症治療に用いられる抗生物質をきわめて低用量で持続的に投与する群と、抗生物質の投与と休薬を3回繰り返すパルス療法を行う群、抗生物質の投与を行わない群の3つに分け、1型糖尿病の発症率に差がみられるか検討を行いました。

するとパルス療法を行った群のマウスで、非投与群と比べると1型糖尿病発症率は約2倍に上昇することが確認されたのだそうです。

抗生物質
原因解明に向けさらなる研究、過ぎた抗生物質の使用には注意も必要
1型糖尿病の発症率が有意に高くなったパルス療法群のマウスでは、腸内細菌叢の組成や構造も大きく異なっており、その脂質代謝能力にも違いが現れていました。またホストコレステロール合成遺伝子の発現にも影響を与えていたと報告されています。

Blaser氏らは、今回の研究成果でみられたように、小児期における繰り返しの抗生物質使用が、腸内細菌叢の組成などに影響を与え、1型糖尿病発症を増加させた可能性があるとしつつも、この知見だけをもとに、子どもへの抗生物質投与を控えるのは早計だとも強調しています。

小児期の治療に抗生物質が必要なケースは少なくないためで、担当医と十分に相談し、必要な量・回数だけは使用することを推奨するとし、抗生物質が効かないウイルス感染症など不要な投与や過剰な繰り返しを伴う使用に対してより慎重になることが望ましいとしました。

そしてマウスを用いるなどして、この研究をさらに進め、得られた知見を活かし、将来的には1型糖尿病リスクの高い家系を追跡して、発症予防と根本的な治療法の開発を目指したいとしています。

(画像はイメージです)


外部リンク

Nature Microbiology : Antibiotic-mediated gut microbiome perturbation accelerates development of type 1 diabetes in mice
http://www.nature.com/articles/nmicrobiol2016140

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