JSR株式会社と全日本空輸株式会社(ANA)は、株式会社SHCデザインが製作する『3Dプリント義足』の実用化に向け共同開発していくことを発表しました。
通常の紙に印刷するプリンターと違い、プリンターで3次元のオブジェクトを造形することを3Dプリントと呼びます。SHCデザインは独自の3Dプリンター・3Dモデリング技術により義肢装具制作ソリューションの提供を目指す企業です。
全世界で1700万人の義足を必要とする患者
現在、紛争や自然災害のほか糖尿病などによる下肢の切断で義足を必要としている患者が、全世界で推定1700万人いると言われていますが、一般的な義足は高価で購入できる人はごくわずかな状況です。
さらに義足は金属で出来ているために、海や温泉での不便な思い、空港の保安検査場で係員による触手検査を受けなくてはならないなど様々なハードルがあります。
JSRが開発した独自の素材を使用
JSRが開発した3Dプリンター用素材“FABRIAL Rシリーズ”は、医療分野も含めた様々な産業で利用実績がある材料をベースに開発された、やわらかくしなやかな3Dプリンター用フィラメント材料です。
その素材を使用し、SHCデザインが開発する義足は3種のプラスチック原料のみを使用し、金属を含まないため従来の義足に比べて軽量です。原価は従来の義足に比べて20%から30%程度と安価に製造できます。
また、空の旅の不便を解消するために、ANAが空港における実証実験を行うなど、サービス提供の検証を行っています。
より多くの人に安価な義足を
現在SHCデザインは、フィリピンにおいて従来より安価な義足を多くの人に提供できるよう、国際協力機構(JICA)委託を受け、調査を行っています。また、日本では既存の義足では難しかった体験を可能にする「2本目の義足」の実用化を目指しています。
(画像はプレスリリースより)

株式会社SHCデザイン プレスリリース
http://www.shcsekkei.net/