いまや糖尿病は数多くの患者とその予備群が存在する社会的な疾患となっており、現代社会特有の生活習慣とも相まって、その患者数は今なお増え続けています。そうした人々を救い、社会問題の解決にも寄与すべく、糖尿病の薬物治療とその開発は日々進化を遂げています。
選択的DPP-4阻害剤とSGLT2阻害剤の配合剤
新規の治療法開発とともに、より患者負担を軽減し、服薬アドヒアランスを向上、治療の効果を上げるための工夫も進められており、今回、田辺三菱製薬株式会社からも、そのための新たな薬剤が提案されることとなりました。
発表によると、同社は23日、選択的DPP-4阻害剤の「テネリア錠(一般名・テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物)」と、SGLT2阻害剤の「カナグル錠(一般名・カナグリフロジン水和物)」の配合剤について、2型糖尿病を適応症とした製造販売承認申請を行ったということです。
1日1回1剤の服用で効果
「テネリア錠」は、食物を摂取したことに反応し、消化管から分泌されるホルモン、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を分解する酵素のジペプチジルペプチターゼ-4(DPP-4)の働きを選択的に阻害することで、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制して血糖を降下させる薬剤です。
一方の「カナグル錠」は、腎臓の尿細管で糖を再吸収する際に関与するトランスポーターのナトリウム-グルコース共輸送体-2(SGLT2)を阻害します。これによって、糖の再吸収を抑制し、過剰な糖を尿中に出して排泄させ、血糖を降下させる作用を発揮します。「テネリア錠」も「カナグル錠」も、田辺三菱製薬が創製した、日本発の薬剤になります。
販売承認申請に際し、田辺三菱製薬では、「テネリア錠」または「カナグル錠」での十分な血糖コントロールが得られていない患者を対象とした臨床試験を実施し、配合剤の有効性と安全性、良好な忍容性を確認しています。
「テネリア錠」と「カナグル錠」は、いずれも1日1回服用の経口剤で、申請した配合剤はこの2剤を1剤にしたものとなるため、承認されれば、1日1回1剤の服薬でよくなる見込みです。患者にとっては利便性が向上し、ストレスなく治療を続けやすくなるでしょう。
田辺三菱製薬では、今後も「テネリア錠」や「カナグル錠」を創製した創薬力を活かして2型糖尿病治療における新たな選択肢を創出、提供していきたいとしており、より個々の患者に合った続けやすく効果の高い治療法が確立されていくことが期待されます。

田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.mt-pharma.co.jp/shared/MTPC160823