Google傘下の人工知能開発を手がけるスタートアップのDeepMindが、英国の国民医療保険が運営するロンドンのMoorfields Eye Hospitalと連携し、失明の原因として多くを占める糖尿病と加齢黄斑変性に着目して、これらの早期発見、失明予防を実現させる人工知能技術を開発する方針であることが明らかになりました。現地時間の5日に発表されています。
早期発見で失明にいたらせない!
英国には、現在視覚障がい者が200万人、また失明者および失明状態に近いごく限られた視力・視野しかもたない人々が36万人はいるとされています。視覚障がい者の数は、2050年までに倍増するともいわれており、その対処は喫緊の課題ともなっています。
眼疾患で失明にいたるケースの多くが、糖尿病の合併症として生じる糖尿病性網膜症と、加齢黄斑変性です。一方で、これらはいずれも早期に発見することができれば、失明を防ぐことができるものでもあります。とくに糖尿病由来の視覚障がいであれば、初期の兆候を見逃すことなく発見することで、およそ98%防ぐことができるとされています。
そこで、これら2疾患の早期発見にGoogleのDeepMindとともに取り組み、人工知能の機械学習で回避可能な失明に対処、失明にいたらせることなく人々を救おうというプロジェクトが立ち上がったのです。
大量の眼球画像データを学習
糖尿病性網膜症は、眼球内の毛細血管に異常が生じて発症します。ちなみに加齢黄斑変性は、年齢を重ねるとともに眼の細胞が衰えることで視力が低下していくものです。
これまでこうした眼疾患の早期発見には、経験を積んだ眼科医が撮影写真を適切に読み解くことが必要で、スキルや経験に頼っている面が大きいものとなっていました。DeepMindとの取り組みでは、人工知能に大量の眼球画像データを学習させ、つぶさな異常までもらさず発見する検診方法を身につけさせます。
これによって写真画像判読の精度をアップさせるほか、判読にかかる時間も短縮させて、確実に手軽に、早期発見できるようにすることを目指すのです。
研究においては、およそ100万件の眼球画像をスキャンするといい、患者の個人情報やプライバシーは外部と共有しないなど、適切に保護しながら進めるとされています。先端技術によって、早期発見と治療の新たなあり方が実現され、1人でも多くの人が救われるものとなることを期待したいですね。
(画像はプレスリリースより)

Moorfields Eye Hospital プレスリリース
http://www.moorfields.nhs.uk/newsGoogle DeepMind Health News
https://deepmind.com/health