ケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究者は、水分不足などのストレスから細胞死を防ぐ仕組みが2型糖尿病を含む複数の疾患の治療に役立つ可能性があることを示唆しました。
細胞がストレスに適応する仕組みを解明
専門ジャーナル「Cell Reports and Molecular Cell」に掲載された2つの研究成果によると、細胞は水分が不足した状態などのストレッサーに適応し細胞死を回避するために以前は知られていなかったメカニズムを利用していることが分かったということです。
またこの適応メカニズムを強化する薬物は、細胞が2型糖尿病を含むいくつかの疾患を防ぐのに役立つ可能性があるといいます。
細胞は信号伝達システムを再プログラミングしていた
「細胞は生存の脅威にさらされたときに必ずしも必要でない機能のスイッチを切り、生存するために必要な機能を維持する新しいメカニズムを活性化する。」と両論文の筆者であるMaria Hatzoglou博士は語ります。
今回の研究では、水分不足による細胞収縮とタンパク質を特定の目的地に向けて誘導する小胞体の機能不全という2種類の細胞ストレスに焦点を当てて行われました。
その結果、細胞が慢性的なストレスに適応するために再プログラミングされ、ストレッサーに対応できるような仕組みがあることを解明しました。
糖尿病の治療にも応用可能
この発見はまた、新たな糖尿病治療につながる可能性を示唆しています。増加したインスリンに対する適切な反応を増強することにより小胞体の機能不全や疾患の発症を遅らせることができると研究者は話します。
研究チームは今後、様々なストレス条件から細胞を守る分子メカニズムの理解を進めるための実験を計画しています。これらの知見はドライアイ症候群から糖尿病にいたるまで複数の病状の細胞死を防ぐ新たな治療法につながると研究者は期待を寄せています。
(画像はケース・ウェスタン・リザーブ大学のホームページより)

ケース・ウェスタン・リザーブ大学のプレスリリース
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