イエール大学の研究チームは、2型糖尿病や肥満の患者の脳では、痩せた人と比較して脳でのブトウ糖レベルが低下しているとの研究成果を発表しました。
脳の代謝低下が糖尿病と肥満の人に。アルツハイマーとも関連
10月19日学術誌「JCI Insight」に発表された研究結果によると、肥満症と2型糖尿病患者の両方に脳内の代謝低下に関連がみられたといいます。
またこの代謝低下は、アルツハイマー病とも関連していることで知られています。
研究者はまず、成人の実験参加者を、肥満・2型糖尿病を患う人・痩身で健康な人の3つのグループに分け、1晩絶食させた後にブトウ糖の静脈内注入を2時間行いました。
被験者に対してはブトウ糖を注入されている間、脳スキャン技術による脳内のブトウ糖レベルの測定が行われました。
血糖値は類似でも脳内のブドウ糖レベルには差が
その結果、参加者間の血糖値は類似していたものの、脳内のブトウ糖には有意な差がみられたといいます。
肥満と糖尿病の参加者のなかに、脳へのブトウ糖の侵入が減るか鈍くなるケースがあることが分かったとJans Hwang医師は話します。
このことは、脳がブトウ糖を感知する能力が弱くなるメカニズムの1つである可能性があると同医師は指摘します。
また食事をしたという最も原始的な信号が鈍くなることで、過食をやめようというフィードバックも弱くなると説明します。
飢餓感や満腹感にも影響
さらに被験者にブトウ糖の注入前と後で飢えや満足感・満腹感を聞いたところ、痩身の人のグループでは、1晩食べなかったにも関わらず、脳にブトウ糖が入った後、満腹感を得ている人が多くいたということです。
研究者はこの結果について、肥満および2型糖尿病の人の研究や薬理学的介入には、血糖から脳へのブトウ糖の移動について理解することが重要であると示唆しています。
(画像はプレスリリースより)

イエール大学のプレスリリース
https://news.yale.edu/2017/10/19イエール大学
https://www.yale.edu/