マサチューセッツ工科大学(以下MIT)の研究者は、患者の血流に留まり血糖値を監視しながら必要な場合のみ活動するインスリンの実現を目指したコンピュータモデルを作成したと発表しました。
長年の悲願である血液中で血糖を調節する薬剤の開発
1型糖尿病を患う人は1日数回の血糖値チェックを行い、血糖値を健康な範囲に保つためインスリンを注射する必要があります。
糖尿病の研究者たちは、血液中に留まって食後など必要な場合のみ活性化するインスリンの開発に心血を注いできました。
これらの開発の上で大きな障害となるのは、これらの薬物がどのように作用するのか動物などの生体での実験を経ずに確認することができないということでした。
モデリング手法を使い実現に第一歩
MITの研究者たちは、このグルコース応答性インスリン(GRI)の開発のためにモデリングと呼ばれる手法を利用。血糖値に応答してインスリンがどのくらい迅速に活性化するかのようなパラメータに基づく方程式を考案しました。
その結果、24時間にわたってGRIが人体内でどのように活動するかをモデル化することができ、食後に血糖値がどれだけ上昇するか、誘発されるインスリン応答の強さ、その結果血糖値がどのようになるかの予測が可能となりました。
MITの化学工学教授であるストラノ(Strano)教授は「時折投与するだけで血糖値を即時にコントロールしてくれる治療薬の未来が想像できる。いまのところ空約束に過ぎないが、コンセプトとしてその出発点になる。」と話しています。
研究チームは今後、ケースウェスタンリザーブ大学と共同でマウスによる実験を試みる予定です。
(画像はマサチューセッツ工科大学のホームページより)

マサチューセッツ工科大学のプレスリリース(Science Daily)
https://www.sciencedaily.com/releases/マサチューセッツ工科大学
http://web.mit.edu/