近年の糖尿病治療薬における活発な研究開発を受けた進化は著しく、さまざまな治療アプローチを実現させる新たな特徴や相乗効果をもった薬剤が登場してきています。
Novo NordiskがセマグルチドのSUSTAIN 7試験結果を発表
デンマークの製薬大手、Novo Nordiskは現地時間の16日、週1回投与のヒトGLP-1アナログ製剤である「セマグルチド」について、実施したSUSTAIN 7試験の結果を公表、2型糖尿病患者において、デュラグルチドによる治療よりも優れたHbA1c値の低下と、体重減少効果が認められたと発表しました。日本国内に対しても、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社から21日付で公表されています。
SUSTAIN 7試験では、2型糖尿病患者1,201人が対象とされ、被験者らはメトホルミン併用のもと、セマグルチド0.5mgまたは1.0mg、あるいはデュラグルチドの0.75mgまたは1.5mgを、それぞれ週1回追加投与されました。試験は40週にわたって行われ、セマグルチドとデュラグルチドの有効性と安全性が比較・検討されています。
試験の結果、HbA1c値は、ベースライン時の平均値8.2%から、セマグルチド0.5mg投与群では1.5%低下、デュラグルチド0.75mg投与群の1.1%低下と比べ、統計学的に有意にこれを低下させ、病態改善につながっていることが明らかとなりました。セマグルチド1.0mg投与群では1.8%低下しており、デュラグルチド1.5mg投与群の1.4%低下と比較して、やはりセマグルチドの方が、効果が高くなっています。
より優れた血糖コントロールの実現と体重減少効果を発揮
米国糖尿病学会(ADA)が定める血糖コントロールの目標値であるHbA1c値の7%未満を達成した率は、セマグルチドの0.5mg投与群が69%であったのに対し、デュラグルチドの0.75mg投与群では52%、セマグルチド1.0mg投与群では79%、デュラグルチド1.5mg投与群では68%でした。
また、米国臨床内分泌学会(AACE)が示す目標のHbA1c値6.5%以下を達成した率は、セマグルチド0.5mg投与群で51%、デュラグルチド0.75mg投与群では36%となり、セマグルチド1.0mg投与群は68%、デュラグルチド1.5mg投与群では49%だったと報告されています。
さらに、被験者らのベースライン時における体重は平均95kg、BMI値で33.5kg/平方メートルとなっていましたが、セマグルチド0.5mgの投与を行った群では、4.6kgの体重減少が認められ、デュラグルチド0.75mg投与群の2.3kg減よりも優れた結果になりました。セマグルチド1.0mg投与群では6.5kgの減量、デュラグルチド1.5mg投与群では3.0kgの減量となっており、こちらでも、セマグルチドが有意に高い効果を発揮しています。
5%以上の体重減少が認められた人の割合は、セマグルチド0.5mg投与群で44%、デュラグルチド0.75mg投与群では23%、セマグルチド1.0mg投与群では63%、デュラグルチド1.5mg投与群では30%でした。
セマグルチドの安全性は、これまでに得られていたSUSTAINプログラムでの結果と一貫する良好なもので、忍容性も良好だったと報告されています。またセマグルチドを投与した群で共通して最も頻繁にみられた有害事象は軽度から中等度の悪心で、およそデュラグルチドと同様であり、時間の経過とともに減っていったそうです。
有害事象によって投与中止となった被験者の割合は、いずれの群でも10%未満にとどまり、糖尿病網膜症の報告も少なく、セマグルチド投与で4件、デュラグルチド投与で5件と同程度でした。
Novo Nordiskでは、今回得られた結果から、セマグルチドはデュラグルチドと比較して、より優れた血糖コントロールと体重減少を実現させられることが分かったとし、これは前例のない注目すべき結果でもあるとして、同剤が今後の新たな治療スタンダードになる可能性もあるとしました。
(画像はNovo Nordiskホームページより)

Novo Nordisk プレスリリース
https://www.novonordisk.com/ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novonordisk.co.jp/