近年、メディアによる情報発信などの影響もあり、食後に血糖値が一時的、かつ急激で過剰な上昇をみせる現象である「血糖値スパイク」に高い関心が寄せられています。この血糖値スパイクは、糖尿病や心筋梗塞の発症リスクを高めるものであり、すでに糖尿病を発症していたり、糖尿病前症にある人、血糖値が高めであったりする人では、とくに生じやすいため、日頃から注意が必要とされています。
近畿大学と小林製薬の共同研究で「サラシア」に注目
こうした中、近畿大学薬学総合研究所と小林製薬株式会社は22日、共同研究により、日常生活における食事のたびに繰り返される血糖値スパイクへのサラシアがもつ抑制効果を確認したと発表しました。サラシアを摂取することで、血糖値スパイクの発生を防げる可能性があります。
研究グループでは、まず食後の血糖値が上昇しやすい、糖尿病前症の成人男女6人を対象として、被験者らを1日3回、8:00、13:00、18:00の各食事を摂取する前に、1回あたり100mgのサラシア配合食品を摂取する群、1回あたり600mgのサラシア配合食品を摂取する群、プラセボ(偽薬・サラシアエキスを配合しないがそれと判別できないように着色した食品)を摂取する群に無作為で割り付けました。
そして、それぞれの血糖値を持続血糖モニターで測定、血糖値スパイクとサラシア摂取の関係性を検討しています。
サラシアが血糖値スパイクとその後の高血糖状態に強い抑制効果を発揮
試験の結果、被験者が食事を摂取するたびに50~60mg/dLの急激な血糖値上昇が確認され、血糖値スパイクが発生している状況がみられましたが、サラシア配合食品を摂取した2群では、その上昇が有意に抑制されていました。
また、糖尿病や糖尿病前症の状態にある人の場合、血糖値スパイクが発生した後も、血糖値が下がりにくく、高血糖状態が続いてしまうことが知られています。これにより血管なども著しく傷害されていくと考えられるのですが、この高血糖状態に対するサラシアの効果を調べるため、相対的な血糖値の高さを比較する指標である曲線下面積(AUC)をそれぞれの食後3時間における血糖値推移から算出し、比較検討を行いました。
すると、サラシア配合食品を摂取した群では、プラセボ摂取群の場合に比べ、AUCが有意に減少、サラシアは高血糖状態の継続にも高い抑制効果を有することが明らかとなりました。
サラシアは、東南アジアや南アジア一帯に広く分布している植物で、古くから同地のアーユルヴェーダ(民間療法)により、その幹や根の抽出物が糖尿病や肥満の予防・治療に有効と考えられ、活用されてきました。
今回の共同研究により、サラシアは血糖値スパイクの発生リスクやその後の高血糖状態継続を抑制する効果があると示唆されたため、さらに注目を集めるものとなりそうです。
(画像はプレスリリースより)

学校法人近畿大学によるプレスリリース(News2u)
http://www.news2u.net/releases/153972