糖尿病をはじめとする生活習慣病の多くは、過体重・肥満と密接な関係があり、体格指数として知られるBMI値はひとつの注目すべき指標となります。BMI値に異常のない糖尿病患者さんももちろん多くいらっしゃいますが、BMI値で肥満と判断される場合、体重管理もあわせた治療を進めていくことが、しばしば必要になります。
韓国における大規模研究で特有の関係性が明らかに
このBMI値と糖尿病、全死亡率について、その関係性を検討した韓国の大規模な研究結果がこのほど公開され、注目を集めるものとなっています。研究はEun Young Lee氏らのグループによるもので、その成果をまとめた論文は「Diabetes Care」オンライン版に4月11日付で掲載されました。
研究グループでは、12,815,006人の成人男女を対象に、平均10.5年間の追跡調査を実施、正常血糖値、空腹時血糖値、新規での糖尿病確定診断、すでに糖尿病を罹患している患者と、それぞれのBMI値、調査期間における全死亡率との関連を検討、糖尿病の進行状態に着目し、それぞれのグループにおける最低死亡率となるBMI値の範囲特定を試みています。
なお、正常血糖は空腹時血糖値で100mg/dL未満の場合とし、分析は結果に影響を与えうる因子を考慮した調整を行った上で、Coxモデルによりハザード比を算出するかたちで進めています。
BMI値と死亡率はU字相関、最も低い死亡率のBMI値範囲は糖尿病悪化につれて高くなる傾向
追跡期間中、対象者のうち男性454,546人、女性239,877人が死亡しました。全死亡率とBMI値の関係性をみると、糖尿病の病態状況や性別、年齢、喫煙歴などにかかわらず、U字型の相関関係があることが判明したそうです。
死亡率が最も低くなるBMI値の範囲を属性別にみていくと、正常血糖の人々の群では23.5~27.9、空腹時血糖値が100~125mg/dLの群では25~27.9、新規に糖尿病の確定診断を受けた人の群では25~29.4、糖尿病患者では26.5~29.4となっていました。
最も低い死亡率となるBMI値の範囲は、糖尿病の状態悪化につれて高くなり、その傾向は男性よりも女性で、また高年齢層よりも若年層で顕著だったそうです。
また、糖尿病状態の進行と死亡率の高さとの関係性は、若いうちのBMI値が低いほど強い傾向にあり、同じBMI値を前提条件とすると、すでに糖尿病罹患者であった人は、新規に糖尿病と診断された人に比べて死亡率が高く、男女別ではより女性において高い死亡率となっていたと報告されています。
(画像は写真素材 足成より)

Diabetes Care : BMI and All-Cause Mortality in Normoglycemia, Impaired Fasting Glucose, Newly Diagnosed Diabetes, and Prevalent Diabetes : A Cohort Study
http://care.diabetesjournals.org/