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2026年07月28日(火)
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脂肪酸バランスを制御すれば糖尿病は予防できる!

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脂肪酸バランスを制御すれば糖尿病は予防できる!

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糖尿病予防にはさまざまなアプローチがあり、どうすれば発症を防げるか、また発症後の病態進行を抑えられるかについて、多様な角度から研究が進められています。今回は新たに、筑波大学の研究者らが、脂肪酸バランスに着目した研究成果を報告し、注目を集めています。

脂肪酸バランスの異常が発症に関与
国立大学法人筑波大学と国立研究開発法人日本医療研究開発機構が5月1日に発表したところによると、筑波大学医学医療系の島野仁教授、松坂賢准教授らの研究グループが、肥満に伴う糖尿病の発症に、脂肪酸バランスの変化が関与していることを発見、これを改善すれば糖尿病発症を抑制できることを見出したとされています。なお、この研究成果をまとめた論文は、「Diabetes」オンライン版に掲載されました。

肥満に伴う脂肪酸代謝の異常や、臓器における大量の脂肪酸蓄積が糖尿病の大きな発症リスクとなることはすでに知られ、「脂肪毒性」という言葉も生まれていますが、脂肪酸の種類や組成といった質に着目した研究は少なく、そのバランス異常がもたらす影響については、十分解明されていませんでした。

研究グループでは、これまでに過栄養が生活習慣病を引き起こすメカニズムを明らかにしたほか、脂肪酸合成系に注目した研究で、パルミチン酸からステアリン酸への伸長を触媒する酵素Elovl6が、過栄養状態で活性化すること、この酵素を欠損させたマウスでは、脂肪酸組成が変化し、肥満や脂肪肝でもインスリン抵抗性を生じにくくなることを見出していました。

しかしElovl6の阻害が、2型糖尿病発症を抑制するかどうかまでは判明しておらず、詳細なメカニズムに関しても不明な点が多く残されていたことから、今回マウスを用いた新たな研究を試みたそうです。

脂肪酸
Elovl6酵素の阻害や脂肪酸の質を管理するスタイルの治療法も可能か
まず研究グループでは、肥満・2型糖尿病型モデルマウスで、脂肪酸伸長酵素のElovl6を欠損させると、肥満状態の影響を受けず、高血糖と耐糖能異常に改善がみられることを確認しました。このモデルマウスでは、膵β細胞の増殖亢進とアポトーシス(細胞死)の減少が生じており、膵β細胞の量が顕著に増加、その結果インスリン分泌量が増大し、血糖値が低下していました。

通常の肥満・2型糖尿病モデルマウスに比べ、Elovl6欠損のモデルマウスにおける膵臓ランゲルハンス島では、オレイン酸とトリグリセリド(中性脂肪)の蓄積が減少し、膵β細胞を減らしてしまう炎症と、細胞への悪影響をもたらす小胞体ストレスが抑制されていることも分かりました。

加えて、野生型マウスとElovl6欠損マウスから単離した膵臓ランゲルハンス島に脂肪酸をふりかけて行った解析結果から、オレイン酸が膵β細胞のインスリン含量やグルコースに応答したインスリン分泌能を減少させること、パルミチン酸が引き起こす膵β細胞の炎症、小胞体ストレス、アポトーシスがElovl6の欠損で抑制されることも判明しています。

これらの結果から、Elovl6を阻害すると、インスリン分泌を抑制するオレイン酸の過剰な蓄積が抑制されるほか、パルミチン酸による脂肪毒性を軽減でき、肥満でも糖尿病を予防・改善できると考えられました。

Elovl6の阻害や脂肪酸バランスの管理を図っていくことによって、糖尿病の新たな予防アプローチや治療法も開発できるかもしれません。今後のさらなる研究・開発に期待したいですね。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国立大学法人筑波大学/国立研究開発法人日本医療研究開発機構 プレスリリース
http://www.amed.go.jp/news/release_20170502.html

Diabetes : Elovl6 Deficiency Improves Glycemic Control in Diabetic db/db Mice by Expanding β-Cell Mass and Increasing Insulin Secretory Capacity
http://diabetes.diabetesjournals.org/

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