糖尿病の薬物治療には、さまざまなタイプの薬剤があり、それぞれの特性を理解しながら、うまく活用していくことが高い効果を得るために重要となります。主な判断と処方はかかりつけ医が行うところですが、糖尿病治療はチーム医療としてなされるべきものであり、その中心には常に患者自身がいなくてはなりません。
「アクトス」など長期収載品が移管
患者はチーム医療の中心として、“自分事”として、治療の方針や内容をきちんと理解し、積極的に参加していくことが大切です。それによって服薬アドヒアランスも向上し、生活習慣の改善などへの意欲も持続させやすくなれば、病態の進行抑制や合併症の予防も実現されていくでしょう。そうした観点から、知っておきたい薬剤の最新情報・動向についてご紹介します。
武田薬品工業株式会社は10日、2型糖尿病治療薬の「アクトス錠」などの再審査期間及び特許による保護期間が満了した医療用医薬品(長期収載品)の7製品について、2017年5月1日付で、武田テバ薬品株式会社へと資産移管することを発表しました。
武田テバ薬品は、武田薬品工業とイスラエルの製薬大手、Teva Pharmaceutical Industries Ltd. (テバ社)が設立した合弁会社・武田テバの完全子会社で、昨年4月に設立されました。テバ社の連結子会社であり、ジェネリック医薬品事業を手がけきた大正薬品工業株式会社が会社名称を変更した企業として誕生しており、ジェネリック医薬品と長期収載品による特許期間満了の医薬品提供を展開しています。
該当する場合はあらためて理解と確認を
武田薬品工業では、新薬事業に集中するため、この武田テバ薬品に長期収載品の移管を進めているのですが、今回追加して発表された7製品には、2型糖尿病治療薬も4種類含まれるところとなりました。
該当するのは、「アクトス錠」、「アクトスOD錠」、「ソニアス配合錠」、そして「メタクト配合錠」です。「アクトス錠」、「アクトスOD錠」には15mgのものと30mgのものがあり、「ソニアス配合錠」、「メタクト配合錠」には、それぞれLDタイプとHDタイプがあります。
「アクトス」は、ピオグリタゾン塩酸塩を主成分とする薬剤で、インスリンに対する感受性を高めることで、高血糖を改善します。「ソニアス配合錠」は、ピオグリタゾン塩酸塩とグリメピリドの配合剤で、インスリン抵抗性を改善する「アクトス」の作用をする薬剤と、スルホニル尿素系薬としてインスリンの分泌を増やす薬剤が組み合わせられています。
「メタクト配合錠」は、ピオグリタゾン塩酸塩とメトホルミン塩酸塩の配合剤です。インスリン抵抗性を改善する「アクトス」のような働きをする薬剤と、古くから用いられてきたビグアナイド系薬剤のメトホルミンが組み合わされており、作用点の違いでより幅広い、多面的なインスリン抵抗性の改善で、血糖値を低下させることを目指します。
これらの薬剤を利用されている場合、今後の情報提供などは、武田テバ薬品からなされることとなりますので、確認しておきましょう。
なお、今回発表された資産移管薬品の7製品で、上記の2型糖尿病治療剤以外のものでは、高血圧症治療剤の「エカード配合錠」、「ユニシア配合錠」、消化性潰瘍治療剤「タケプロン」と低用量アスピリンの配合剤である「タケルダ配合錠」の3つが挙げられています。
(画像は武田テバ ホームページより)

武田薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170410_7744.html武田テバ ホームページ
https://www.takeda-teva.com/