糖尿病の発症を予防するには、食事を中心とした日頃の生活習慣を整えることが重要であることは広く知られていますが、今回、日本で行われた大規模な疫学研究調査により、肉や魚、チーズなど体を酸性に傾かせる酸性食品の摂取が多く、野菜や果物、豆類といった塩基性(アルカリ性)食品の摂取が少ない日本人男性は、より2型糖尿病発症リスクが高くなることが明らかになりました。
国立がん研究センターが手がけた研究で明らかに
国立がん研究センターでは、がんだけでなく、糖尿病などとの疾患と生活習慣との関わりを明らかにし、健康寿命の延伸に寄与する研究を多角的に進めており、今回の研究も、その一環として行われました。
この研究では、1990年と1993年に、岩手県二戸、長野県佐久、沖縄県中部、沖縄県宮古、東京都葛飾区、大阪府吹田、長崎県上五島など11保健所の管内に住む45~75歳の男性27,809人、女性36,851人、合計64,660人を対象として5年間にわたる追跡調査を実施、食事における酸性食品・アルカリ性食品の摂取バランスと2型糖尿病との関連を調べています。
男性はもちろん、女性もバランスには注意して!
研究結果によると、5年間の追跡中に、男性で691人、女性で500人の合わせて1,191人が2型糖尿病を発症したといいます。そして、食事の酸性度データとの関連性を分析したところ、男性では食事の酸性度が高ければ高いほど、糖尿病発症のリスクが上昇する傾向にあることが確認されました。
最も酸性度の高かったグループと、最も低かったグループでは、発症リスクに約25%の差が生じており、有意な関連性があるといえるのではないかとみられています。なかでもより年齢の若い、50歳未満の男性においては、強い関連性があることが確認され、酸性食品の取り過ぎやアルカリ性食品の摂取不足に注意が必要だとされています。
今回の研究では、女性における有意な関連性は確認されませんでしたが、研究チームは、女性では全般的に男性に比べて、野菜や果物の摂取量が多かった可能性があるため、食事の酸性度が抑えられたのではないかともみています。
また、これまでに発表された別の研究で、酸性食品を多く食べると、女性も2型糖尿病発症のリスクが上昇することを示したものもあることから、やはり食品の摂取バランスには気をつけた方がよいでしょう。
酸性・アルカリ性の違いにも留意しつつ、バランス良く適切な量を摂取して、日頃から糖尿病予防を心がけたいですね。
(画像はイメージです)

High Dietary Acid Load Score Is Associated with Increased Risk of Type 2 Diabetes in Japanese Men : The Japan Public Health Center-based Prospective Study.(該当論文)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=27052540