肥満傾向にある人の場合、やはり2型糖尿病を発症するリスクは一般に高く、その他の健康面とあわせて考えても、まず減量を行うことが重要とされています。重症の場合などでは、薬剤や手術も治療に用いられますが、この薬物治療について新たな研究報告がなされました。
糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬と肥満治療薬の併用で効果大
この研究は、Priscilla Hollander氏らのグループによってなされたもので、2型糖尿病を発症していない肥満症の患者、または過体重の人を対象に、SGLT2阻害薬のカナグリフロジンと、肥満治療薬のphentermineとの併用治療を施すと、高い効果が得られたとするものです。この研究成果をまとめた論文は、「Diabetes Care」オンライン版に3月13日付で掲載されました。
研究グループは、2型糖尿病を有していないBMI指数が30以上の肥満者と、BMI指数27以上の過体重者の335人を対象として、26週間にわたるランダム化二重盲検プラセボ比較・多施設共同試験を実施、カナグリフロジンとphentermineの併用投与について、その有効性と安全性を検討しました。
対象患者の年齢は18~65歳で、高血圧・脂質異常症の合併がみられています。この対象患者らを、1日あたりカナグリフロジン300mgを単独投与する群と、1日あたりphentermine15mgの単独投与を行う群、これらの併用投与を行う群、プラセボ(偽薬)投与群の4つに等分して無作為に割り付け、治療効果や安全性をみました。
併用投与で大きく体重減少、安全性・忍容性も良好
その結果26週が経過した時点で、カナグリフロジンとphentermineの併用投与を行った群で、プラセボ投与群に比べ、ベースライン時からの体重減少が、最小二乗平均差でマイナス6.9%と、有意に大きくなることが認められたそうです。
また併用投与群では、5%以上の体重減少、収縮期血圧の低下が達成された割合も、プラセボ投与群に比べ、統計学的有意に高いことが判明し、さらにカナグリフロジン、phentermineの単独投与群と同等の安全性・忍容性プロファイルも確認されました。
今回の結果から研究グループでは、より長期にわたる体重管理に対し有効であるかを評価するには、さらなる研究が必要としつつも、カナグリフロジンとphentermineの併用治療は、2型糖尿病未発症の肥満症患者や過体重者において、大幅な体重減少を、良好な忍容性をもって実現できる、有効な手法と考えられるとしています。
(画像は写真素材 足成より)

Diabetes Care : Coadministration of Canagliflozin and Phentermine for Weight Management in Overweight and Obese Individuals Without Diabetes : A Randomized Clinical Trial
http://care.diabetesjournals.org/