フロリダ大学の健康研究者グループは、新生児のさい帯血に存在する制御性T細胞を採取・保存させ増殖させる方法を発見。今後1型糖尿病の進行を初期段階でストップさせる有効な手立てになる可能性を示唆しました。
さい帯血に新たな希望
新生児のへその緒や胎児の血管に存在するさい帯血。これまでもさい帯血に含まれる造血幹細胞が難病の治療に有効であるとして期待が寄せられていました。
今回研究者グループが注目したのは、免疫の過剰な反応を制御するブレーキの役割をする制御性T細胞(Treg)。1型糖尿病などの自己免疫疾患を予防するこの細胞を出生時に採取し凍結、後の治療時に備えて増殖させるための保存方法を発見しました。
臨床試験にも意欲
この拡大保存方法の発見は、自分自身の細胞で患者を治療する可能性を秘めており、より安全な治療法の確立に重要な1歩を踏み出せたと研究者グループのBrusko博士は話しています。
治療として人に有効であるための制御性T細胞の必要数はまだ分かっていませんが、この研究成果は1型糖尿病や炎症性疾患、自己免疫疾患の治療法として臨床試験を行うに値すると研究者グループはみています。
体内の血液から採取した細胞との比較も検討
Haller医学博士によると1型糖尿病を発症する人は、特定の免疫細胞の数や機能のバランスの悪さに起因する可能性がある。今回発見したさい帯血から採取したT細胞を用いることで病気を予防し、早期に効果を発揮する希望があるといいます。
研究者グループは今後、さい帯血から採取した制御性T細胞と体内を流れる血液から採取した同細胞を比較する予備研究にも取り組み、治療効果の比較を2018年より行う予定であるとしています。
(画像はフロリダ大学健康科学部のホームページより)

フロリダ大学(健康科学部)のプレスリリース
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