金沢大学と同志社大学、筑波大学および科学技術振興機構(JST)は、肝臓から分泌されるヘパトカインと呼ばれるホルモンの1つが運動を行っても効果を無効にしてしまう病態を起こすことを発見、2月27日の米国の総合医学誌「Nature Medicine」に掲載することを共同で発表しました。
運動効果に個人差がある原因が判明
2型糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、身体活動の低下などが要因で引き起こされることがあります。定期的な運動はこれらの病気の予防や治療につながり、大切だとされてきました。
しかし運動療法の効果には個人差があり、効果が発揮されない場合もしばしばありました。
研究者らは、2型糖尿病や脂肪肝の患者、高齢者に多くみられるホルモン「ヘパトカイン」の1つである「セレノプロテインP」に着目。マウスや培養細胞による実験で過剰なセレノプロテインPが運動効果を無効にしてしまう「運動抵抗性」という病態を引き起こすことを発見しました。
運動効果を高める薬の開発などに期待
今後セレノプロテインPが肝臓で生産されるのを抑える薬や、このホルモンを筋肉内で受け止めるLRP1と呼ばれる受容体に対応する薬の研究を行うことで、運動効果を高められる期待ができるといいます。
また、血液中のセレノプロテインPの濃度を測ることで、運動効果の個人差を予測できる可能性が高まったと研究チームは伝えています。
(画像はプレスリリースより)

金沢大学、同志社大学、筑波大学、JSTの共同プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20170228-2/