糖尿病の発症の要因として、まずあげられるのは肥満です。同じく肥満を要因として発症することが多い非アルコール性脂肪性肝疾患の発症メカニズムについて、東北大学が新たな研究成果を発表しました。
細胞内で脂肪合成を促進するタンパク質を同定
東北大学大学院歯学研究科は4日、高脂肪食の過剰摂取に起因する脂肪肝発症メカニズムを解明したと発表しました。今回の成果は、同科先端再生医学研究センターの犬塚博之准教授らのグループによる共同研究によって得られたものです。
同研究グループは、脂肪合成を促進する働きを持つタンパク質beta-TRCP1を同定しました。このタンパク質は、脂肪の消費を促進して脂肪の合成を抑制する別のタンパク質Lipin1を分解することで、脂肪の合成を促進します。
そのため、beta-TRCP1がLipin1分解してしまわないよう、その働きを抑制することによって、細胞内の脂肪合成量を減少できることが今回確認できたのです。
糖尿病と合併することが多い非アルコール性の脂肪肝
今回の同研究グループの成果は今後、脂肪性肝疾患の発症を予防する方法の開発につながることが期待されます。
高脂肪食の過剰摂取よって肝臓に中性脂肪がたまってしまう非アルコール性脂肪性肝疾患は、食生活の欧米化にともなって年々増加しており、糖尿病を合併するケースも珍しくありません。
脂肪肝は、発症しても初期段階では自覚しにくく、そのまま放置すると肝炎や肝硬変につながる危険性のある疾病です。まずは高脂肪に偏った食生活を改め、肥満を解消することが大切ですが、脂肪肝の新たな予防法が確立されれば、糖尿病リスクを抱えている人にとって朗報となるでしょう。
(画像はプレスリリースより)

東北大学プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/