2017年1月10日、理化学研究所は肥満を抑制する糖鎖を発見したことを発表しました。
糖鎖って何?
糖鎖とは鎖状につながった糖がタンパク質などに結合したもの。糖鎖は体の中で数々の役割を担っており、糖鎖の構造や量が変化することで糖尿病やがん、アルツハイマー病の原因になるのではないかと考えられています。
今回発見された肥満を抑制する糖鎖は「α2,6シアル酸」を持っています。この糖鎖はST6GAL1という遺伝子によって作られます。
マウスを使った実験で明らかに
今回の研究ではマウスに高脂肪食を与えて肥満マウスを作成。そのマウスの脂肪細胞がどのように変化するのか解析したところ今回の発見に至りました。
肥満マウスの脂肪組織では肥満細胞が分化に伴ってα2,6シアル酸を持つ糖鎖の量が減少していました。その原因を追及すると、ST6GAL1がオフ状態になるためということが明らかに。
また、ST6GAL1量を増加させると脂肪蓄積量が少なくなることもわかりました。この遺伝子が欠損したマウスに高脂肪食を食べさせると通常のマウスよりも脂肪や体重の増加量が大きくなることもわかっています。
この研究結果から、ST6GAL1によって作られるα2,6シアル酸を持つ糖鎖は脂肪細胞の増殖と肥満を抑えることが判明しました。
ヒトの遺伝子を解析したところST6GAL1は肥満や糖尿病に関与しているという報告もあるため、今後は肥満が関係する病気の治療ではα2,6シアル酸も注目されることでしょう。
(画像はプレスリリースより)

理化学研究所 プレスリリース
http://www.riken.jp/pr/press/2017/20170110_2/