近年、世界中で手軽な加工食品の利用や外食利用、食の欧米化が進行することにより、糖質の消化吸収が速いタイプの食事や脂質が過剰な食事を摂取する機会が増え、こうした食生活が肥満や糖尿病をはじめとする生活習慣病のリスクを高めることにつながっていると指摘されています。
糖質の消化吸収に注目!健康寿命延伸を目指す
そこで、この糖質の消化吸収に注目し、糖質消化吸収速度の速い「ファストカロリー食」から、ゆっくり消化吸収される「スローカロリー」食に変えていくことで、肥満や糖尿病、生活習慣病全般のリスクを低減し、健康寿命を延ばしていこうという取り組みが進められています。
この取り組みを推進する一般社団法人スローカロリー研究会は4日、2017年1月13日~15日の日程で、京都において開催される「第20回日本病態栄養学会年次学術集会」において、ランチョンセミナーを開催すると発表しました。
今回のセミナーは、「ゆっくり消化吸収される“スローカロリー”~スローカロリーの実践による健康寿命延伸!~」と題されたもので、1月15日11:50~12:30、国立京都国際会館 Room B-1を会場として開かれます。参加は学会出席者に限られ、当日、会場に設けられた引換券配布所で学会参加証を提示することで得られる引換券が必要になりますが、その内容は、広く一般にとっても興味深いものとなっています。
血糖変動が緩やかな食のスタイルを日々の習慣に!
座長はスローカロリー研究会理事長の宮崎滋氏が務め、演者には武庫川女子大学国際健康開発研究所所長で京都大学名誉教授、スローカロリー研究会顧問の家森幸男氏が招かれています。セミナーでは、長寿研究の第一人者でもあるこの家森氏が講演を行うほか、京菓子職人が製作したスローカロリー和菓子の試食も行われる予定で、国内外の研究からみたスローカロリー実践の有用性に関する解説が多様な角度からなされます。
株式会社ブルボン、三井製糖株式会社も共催として参画しており、スローカロリー素材として、「パラチノース」と「越のかおり」の紹介も行われるそうです。
スローカロリー研究会によると、世界でも平均寿命トップクラスを誇る日本人の健康を支えたのは、日本食であり、米を中心とした独自の食文化であるといいます。今日一般的な精製米が食べられるようになったのは、江戸時代以降で、それまでは玄米や雑穀などを主食に、血糖値の上がり方がゆっくりなおかずを食べていたのだそうです。
こうした血糖変動が緩やかな食生活、「スローカロリー」食が健康の秘訣であり、糖質の量はもちろんですが、それだけでなく質に着目した食品選びを進めること、また食べる順番を工夫したり咀嚼回数を意識的に増やしたりすることにより、生活習慣病リスクを低減させ、健康・長寿へとつなげることができるとされています。
とくに2型糖尿病では、日々の食生活における工夫と管理が、発症や病態の進行と大きく関わるものとなり、治療成果にも多大な影響を与えるところとなります。今後、この「スローカロリー」食にも注目していきたいですね。
(画像は一般社団法人スローカロリー研究会ホームページより)

一般社団法人スローカロリー研究会 プレスリリース
http://slowcalorie.jp/press_release/000221.html