静岡県は9日、平成26年度分の同県内における特定健診データ約65万人分を分析した結果と、平成22年度からの5年間における経年分析の結果についてデータを公開し、発表を行いました。
積極的取り組みで県民の健康づくりを支援
静岡県では、厚生労働省による情報提供結果だけでは得られない、より詳細なデータに基づく実情に即した分析を行うため、独自に県内の医療保険者からデータを収集し、市・町や保険者が健康づくりのための施策へと活用できる情報提供を進めています。
今回は県内の87保険者のうち、85保険者からデータ提供の協力が得られ、97.7%を網羅、今年度検診を受けた40~74歳、651,789人のデータを収集できたそうです。その結果、糖尿病有病者の割合は、男性が11.9%で前年の11.2%から0.7%の増加、女性が6.0%で、前年の5.5%から0.5%の増加となりました。
またメタボリックシンドロームの該当者およびその予備群の割合は、男性が35.5%で前年の35.6%とほぼ同じ、女性も10.7%で前年と同値でした。高血圧症は男性が38.8%で前年と同じ値、女性が30.9%で、前年の31.5%から0.6%マイナスとなっています。そのほか習慣的喫煙者の割合は、男性が33.2%で前年の32.5%から0.7%増加、女性が8.6%で、前年の7.7%から0.9%増加したことが報告されています。
フォローアップ体制の整備や意識向上への取り組みを推進
平成22年度から平成26年度までの5年間に関する経年分析では、平成22年度または23年度で「全県に比べて、有意に多い」と判定された市町のうち、複数の市町で、平成26年度には「有意ではないが、全県に比べて少ない」と判定されるようになるなど、改善がみられたことも明らかになっています。
糖尿病に関しては、男性で平成22年度、23年度に有意に多かった市町数が9ありましたが、そのうち1つで改善が確認されました。女性では、平成22年度、23年度に多かった市町数が12、今回改善の判定を受けた市町数は、残念ながら0でした。
一方、メタボリックシンドロームでは、平成26年度に改善した市町数が男性で1、女性で3、報告され、この女性における改善がみられた3市町は、いずれも賀茂地域であったそうです。高血圧症は男性で2、女性で0、習慣的喫煙者では男性0、女性1の市町で改善がみられました。
改善した市町の要因としては、検査値に問題があった受診者を確実に医療機関へ向かわせるため、医師会と連携した取り組みを実施したり、健康指導が必要と判断された該当者に、運動と栄養の教室を開催、とくに運動については習慣としてしっかり身につくよう3カ月とまとまった期間のコースで実施したりと、手厚い健診後のフォローアップ体制を構築していたことが挙げられています。
また改善地域では、住民からの提案を受付、そのアイデアを取り入れた健康づくりの取り組みを展開したり、地元で取れる食材を使った健康レシピの募集、メニュー開発、そうしたメニューをもとに実際の調理を行う料理教室を開催したりと、健康への意識向上を図る取り組みも積極的に実施されていました。
こうした静岡県の地道な取り組みは、確実に成果を上げてきており、平成25年データに基づく都道府県別健康寿命の最新データで、同県は男性が72.13歳で全国3位、女性が75.61歳で全国2位に、県が独自に算出した男女合計平均では、73.90歳で全国2位となるなど、トップクラスの健康長寿県になってきています。
静岡県では、引き続き、定期的に収集可能な特定健診データをはじめとするビッグデータを、市町単位、医療保険者単位で分析・評価し、地域の健康課題を明確にして、予防すべき疾病とその対象集団を明らかにするなど、情報提供を進めていきたいとしています。また、医療保険者が展開する健康づくり事業へ、技術的な支援を行っていくことも表明しており、今後のさらなる取り組みが期待されます。
糖尿病や、それと合併することで深刻度を増しやすいメタボリックシンドローム、さらにさまざまな疾患リスクを上昇させてしまう高血圧症などは、生活習慣を見直し、長期的な取り組みで改善を目指していくことがとくに重要なものであるため、こうした地域における多方面からの連携支援が有効と考えられます。さらに積極的な取り組みが、各地で広がっていくことが望まれるでしょう。
(画像は静岡県公式ホームページより)

静岡県 報道発表資料
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