2型糖尿病は、さまざまな要因が影響し合って発症する病気ですが、運動不足や偏った食生活、暴飲暴食、ストレス過多など生活習慣の乱れに起因するところが大きいとされています。遺伝的な要素ももちろんありますが、そうした人が糖尿病になりやすい上記のような生活を送ることで、発症リスクがより高まると考えられているのです。
健康的な生活習慣の寿命に対する影響を科学的に検討
そのため糖尿病を予防するには、生活習慣を見直し、健康的なライフスタイルに改善していくことが大原則の基本となります。習慣を変えることは容易ではありませんが、最新の研究によると、その効果は糖尿病予防だけでなく、寿命そのものを延ばすことにもつながるようです。
「Journal of Internal Medicine」オンライン版に5月31日付で掲載された論文では、健康的な生活習慣が寿命とどのように関係しているか、あらためて科学的に検証した結果が報告されました。
研究を実施したのは、S. C. Larsson氏らのグループで、スウェーデンのコホート研究から、ベースラインでがんや心血管系疾患を有していない45~83歳の男性33,454人、女性30,639人のデータを取得、健康的な生活習慣と寿命との関連を調べています。
改善すれば寿命は確実に延びる!より多くを満たせば健康長寿に
健康的な生活習慣の要素としては、喫煙習慣がないこと、少なくとも週150分の運動を行っていること、週あたりのアルコール摂取が0~14杯と適度な少量であること、高血圧予防に寄与するなど健康的なバランスの良い食生活であることの4つが挙げられ、これらの要素をいくつ満たしているか、それによって死亡リスクがどう変化するか、評価・検証したとされています。
対象となった男性33,454人、女性30,639人について、1998~2014年で追跡調査を行ったところ、同期間に亡くなったのは男性が8,630人、女性6,730人であり、健康的な生活習慣として挙げた4要素は、いずれも全死因の死亡率および生存期間の延長と逆相関の関係にあることが認められました。
またいずれの要素も満たさない、あるいは1つしか満たさない生活を送っていた人に比べ、すべての要素を満たす生活習慣にあった人では、全死因による死亡率の多変量ハザード比が男性で0.47、女性で0.39となり、有意な死亡リスクの低下がみられています。
このリスク低下は、生存期間にして男性で4.1年、女性で4.9年の延長と対応しており、明らかな差が現れたことが報告されました。健康的な生活習慣が、実際に死亡リスクを低減させ、長寿をもたらすと示されたことになります。
ここで挙げられた健康的な生活習慣の要素は、糖尿病予防にも有効なものであり、逆にこれらを満たさず乱れた生活を続けていると、糖尿病の発症リスクが上昇、さらに合併症や心疾患系疾患をはじめとするさまざまな疾患の発現リスク上昇を招くところとなりますから、健康長寿から離れていくことはほぼ間違いありません。あらためて生活習慣の及ぼす影響を知り、日々の改善を図っていきたいものです。
(画像は写真素材 足成より)

Journal of Internal Medicine : Combined impact of healthy lifestyle factors on lifespan: two prospective cohorts
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joim.12637/full