米国ミズーリ州にあるミズーリ州立大学コロンビア校の研究者らは、糖尿病治療薬に含まれるLinagliptin(以下リナグリプチン)に心臓の硬化を防ぐ作用があることを示唆しました。
糖尿病薬に抗炎症・抗酸化のほか心臓の硬化を防ぐ可能性が
ミズーリ大学医学部の研究者チームは、糖尿病薬リナグリプチンには、肥満状態にある雌マウスの左心室の硬化を防ぐ働きがあることが分かったと発表しました。
この発見は人の心臓に対しても同じ効果がある可能性が高いといいます。
脂肪や糖質の多い西洋型の食事は、肥満や2型糖尿病を引き起こすことで知られています。特に肥満や更年期の糖尿病の女性は心疾患を発症する危険性がより高く、同じ年齢で同様の健康問題を有する男性と比べてもそのリスクは高いとされています。
リナグリプチンは本来2型糖尿病患者の血糖値を下げるために処方されている薬ですが、これまでの研究でも血管の炎症や酸化ストレスから体を守る効果があることが示されていました。
問題の多い高脂肪・糖分の多い食事から体を守るかもしれない
今回の研究で、高脂肪で糖分の多い西洋型の食事を単独で与えられたマウスは、体重が増えて心臓も肥大し、硬化した心筋が拡張機能不全を引き起こしたにも関わらず、リナグリプチンとともに西洋食を与えられたマウスにはそのような結果が見られませんでした。
研究者チームのデマルコ博士はさらに、リナグリプチンには心臓組織の酸化ストレスや炎症、線維化を引き起こすたんぱく質の産出を抑制することも発見、大きく斬新な成果が得られたと述べています。
研究者チームは現在、リナグリプチンが西洋型の食事から心筋こう塞を予防できるかどうかの研究を進めています。
(画像はプレスリリースより)

ミズーリ州立大学コロンビア校のプレスリリース
https://medicine.missouri.edu/2017/ミズーリ州立大学
http://missouri.edu/