国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所では、2016年7月13日に機関紙「健康・栄養ニュース」の第56号を発行しました。そこには、糖尿病に関する興味深い記事が掲載されています。
確かに精白米は食後の高血糖値を起こしやすいが
「健康・栄養ニュース」第56号には、「研究者に求められる倫理」といった記事のほか、「米飯と糖尿病リスクについて」「肥満に伴う2型糖尿病における肝臓の糖・脂質代謝調節メカニズムの解明」といった記事が並んでいます。
特に、「米飯と糖尿病リスクについて」というタイトルは、やはり気になるところです。炭水化物、特に白いご飯は、食後の高血糖値を起こしやすいことは知られていますが、ご飯を食べ続けることが、そのまま糖尿病リスクにつながるのでしょうか?
食べ物そのものよりも栄養の偏りが問題
結論から言うと、米飯がよくないのではない、と「健康・栄養ニュース」では述べています。福岡市東区で2度にわたって実施された調査では、なぜか女性にだけ、たくさん白いご飯を食べる人に糖尿病リスクが高まるという結果が出たのですが、その理由は不明だとしています。
そしてさらに、近年我が国では米の消費量が落ちているのに糖尿病患者が増えていること、また糖尿病患者が少なかった時代からずっとアジア諸国では米飯が中心であったことを説明し、米飯がそのまま糖尿病リスクにつながるとは考えにくいとしています。
また、白いご飯に加えて主菜(豆腐・卵)と副菜(野菜)を同時に摂取すると、食後血糖値の上昇が抑えられるという調査報告があることも説明していますので、やはり高血糖値を引き起こす食べ物そのものが問題というよりも、栄養バランスが偏っていることが問題だということなのでしょう。

国立健康・栄養研究所「健康・栄養ニュース」第56号
http://www0.nih.go.jp/eiken/info/pdf/