糖尿病はさまざまな合併症を引き起こす疾患であり、中でも糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症の3つは3大合併症として恐れられています。このうちの糖尿病性腎症では、腎臓にある細い血管が次第にむしばまれ、さらに進行すると腎不全に、最終的には人工透析を導入しなければならなくなってしまいます。
ノルウェーの追跡調査で青年期発症の1型糖尿病における特徴が判明
この糖尿病による腎不全に注目した最新の研究が、「Diabetes Care」オンライン版に10月21日付で掲載されました。研究は、15~29歳の間に1型糖尿病と診断された患者を対象に、長期にわたる追跡調査を実施、末期腎不全の発症と死亡率などを調べたものとなっています。
報告によると、Vibeke Gagnum氏らの研究チームは、1978~1982年にかけて1型糖尿病と診断された719人を対象に、死亡や移住まで、もしくは2013年9月までの期間、追跡調査を行っています。調査は長期における死亡率、死因、末期腎不全の累積発症率について行い、死因や末期腎不全の発病に関する情報は、ノルウェーの全国統計データから取得したとされています。
末期腎不全発症率は低め、全死亡率は一般の4.4倍
その結果、30年間の追跡期間中に対象者の4.6%が末期腎不全を発症し、20.6%にあたる男性106人、女性42人の計148人が死亡していました。
累積死亡率は、診断から10年の時点で6.0%、20年時点で12.2%、30年時点で18.4%となっています。研究チームが比較のために算出した標準化死亡比は、4.4であったといいます。
1型糖尿病との診断を受けてから、末期腎不全を発症するにいたるまでの平均期間は23.6年で、対象者における死因をみると、慢性合併症が32.2%と最も多く、次いで急性合併症が20.5%、変死が19.9%で、その他の死因が27.4%となっていました。
死亡例のうち15%ではアルコールとの関連があり、標準化死亡比でアルコールと関連していたのは6.8、心血管疾患による死亡が7.3、変死が3.6と報告されています。
今回の結果から研究チームでは、15~29歳の間に1型糖尿病を発症した青年期発症の患者では、30年間の追跡調査で末期腎不全の累積発症率は低いものだったとし、一方で死亡率は一般集団の4.4倍に上ったこと、全死亡の半数超が急性または慢性合併症によって引き起こされていたことが判明したとしています。また、かなり高い割合で、その死亡例にはアルコールの関与がみられたとして、注意を喚起しました。
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Diabetes Care : Long-term Mortality and End-Stage Renal Disease in a Type 1 Diabetes Population Diagnosed at Age 15–29 Years in Norway
http://care.diabetesjournals.org/