鹿児島大学などの共同研究で明らかに
鹿児島大学が5月26日、本格芋焼酎には血糖値の上昇を抑制する効果があると発表し、話題になっています。これは、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科の乾明夫教授と、同大農学部焼酎・発酵学教育研究センター、そして鹿児島市のかごしま高岡病院が共同で行った研究で明らかになったもので、国際学術雑誌「PeerJ」に論文が掲載されました。
焼酎をはじめとする蒸留酒は、日本酒やビールのような醸造酒と異なり、製法上、糖質を含みません。そのため、これら醸造酒のアルコールと比べると、血糖値が上がりにくいことは以前から言われていましたが、今回の研究では、水などと比較しても、芋焼酎で食後の血糖値上昇が抑えられることが判明したとされています。
さらなる研究が必要とみられるも興味深い結果に
研究は2009~2011年度を中心に、平均年齢28.8歳の健康な成人男女、それぞれ3人ずつの6人を対象として、夕食時に水(ミネラルウォーター)、ビール、焼酎、清酒(日本酒)を1種類ずつ、約1週間おきに飲んでもらい、食前と食後の1、2、12時間で採血を行い、血中ブドウ糖濃度(血糖値)を計測するというかたちで行われています。なお、水を除くアルコール飲料は、いずれもエタノール換算で40グラムに相当する量を飲むものとしました。
その結果、焼酎を飲んだ食後1時間後の血糖値と、12時間の血糖変動曲線(Area Under Curve・AUC)は、水やビールに比べて低く抑えられることが確認されています。焼酎を食事中に飲むことで、水と比べても血糖値上昇が抑えられるという結果は意外ですね。
また研究チームでは、睡眠導入時の浅い眠り、REM睡眠の時間についても、睡眠パターンと脳波から睡眠ポリグラフを用いて調査していて、この結果では、焼酎や清酒を飲むと、水やビールを飲んだときよりも、REM睡眠時間が短くなるというデータを得ています。
いずれも被験者が6人と少ない研究の段階ですが、無理なく続けられる食事療法、糖尿病予防の食事制限を考えていく上で、興味深い結果と言えるでしょう。さらに詳細な研究が待たれるところです。

「PeerJ」 該当論文 : Acute effects of traditional Japanese alcohol beverages on blood glucose and polysomnography levels in healthy subjects
https://peerj.com/articles/1853/鹿児島大学農学部 焼酎・発酵学教育研究センター ホームページ
http://chem.agri.kagoshima-u.ac.jp/Shochu_new/