国際共同声明として採択
現地時間5月24日に公開された米国糖尿病学会のオンライン発表によると、BMI30以上の肥満を合併する、標準治療が無効な2型糖尿病患者においては、肥満減量手術の一種である「Metabolic Surgery」(代謝手術)を、治療選択肢の1つとして推奨、考慮することを盛り込んだ国際共同声明「Metabolic Surgery in the Treatment Algorithm for Type 2 Diabetes : A Joint Statement by International Diabetes Organizations」が新たに採択されたそうです。
この共同声明は、主要糖尿病団体の代表を含む48の国際臨床医や学者ら、学際的グループが参加した、第2次糖尿病外科サミット(DSS-II)で採択されました。その後、世界45の専門的な医療・科学学会によって承認され、正式なガイドラインとして公開されるにいたっています。
声明では、糖尿病治療の選択肢として代謝手術を用いることは、伝統的な慣行や概念からは外れるものですが、経口薬や注射薬など薬物療法における進化が続いているにもかかわらず、長期の糖尿病合併症リスクを減少させるための血糖コントロールなど、治療目標を達成できている成人患者は半数に満たないほか、生活習慣指導を行っても、長期的成績は不良という状態にあることをまず指摘しています。
そして代謝手術は、こうした従来の治療法に比べ、グルコースの恒常性を効果的に改善、優れた血糖コントロールを達成し、心臓血管系のリスク因子を減少させることが、多数のランダム化臨床試験で実証されるなどしていることから、ケースによっては推奨されるべき十分な臨床的・科学的証拠があるとしました。
アジア系患者でも一定以上のBMIから考慮するとの指針
代謝手術では、現在部分的な胃切除を含む4タイプの操作ダイアグラムが臨床使用されています。現時点では、糖尿病の治療・管理における成果を最適化するような、薬物療法と外科的療法を統合して評価する指針・戦略の確定はなされていません。
ですが今回の共同声明では、2型糖尿病で、生活習慣指導による治療と薬物療法での高血糖是正が無効・不十分なクラス3の肥満(BMI40kg/平方メートル以上)および、クラス2(BMI35~39.9kg/平方メートル)の患者には、代謝手術を推奨することが明記されました。
また、高血糖の是正が不十分なBMI30~34.9kg/平方メートルの患者においても、手術を考慮することが望ましいとされています。声明にはアジア系患者の場合のBMI閾値についても記されていて、アジア系の場合、各肥満クラスカテゴリのBMI基準値から2.5kg/平方メートル分マイナスした値で肥満度を評価し、目安を適用するよう求めています。
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米国糖尿病学会「Diabetes Care」 発表記事
http://care.diabetesjournals.org/content/39/6/861