2017年5月9日、石渡名誉教授率いる早稲田バイオサイエンスシンガポール研究所の研究グループはヒト由来の褐色脂肪細胞の温度変化を可視化する技術を開発したと発表しました。
今回の研究はハーバード大学、シンガポール国立大学、シンガポール科学技術研究庁と共同で行われたものです。
褐色脂肪細胞ってどんなもの?
ダイエット中の人や糖尿病をはじめとした生活習慣病の発症が気になる人は体脂肪を落としたいと考える人が多いでしょう。この体脂肪は全身に存在し脂質の貯蔵庫としての機能を持つ白色脂肪細胞のことを指しています。
今回の研究で焦点が当てられている褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞に貯蔵された脂肪を使ってくれるというダイエッターにとって心強い存在です。
この褐色脂肪細胞は体内のエネルギーを熱に変換して体温を保つという機能を持っています。摂取したカロリーを褐色脂肪細胞の働きによってより多く消費することができれば、肥満と密接な関係がある糖尿病や脂肪肝などの発症を予防できるのではないかと大きな期待が寄せられています。
今後の研究にも期待
この褐色脂肪細胞は糖尿病や脂肪肝など肥満と関係がある病気の治療標的になるのではないかという考えもあります。
褐色脂肪細胞を標的とした治療薬を開発するうえで、薬を投与したことにより細胞から発生する熱量の変化を計測することは不可欠なのですがこれまでは簡単に計測する方法が存在せず、温度変化を薬剤スクリーニングの指標にすることは困難でした。
しかし、同共同研究グループが開発した蛍光温度計「ERthermAC」なら褐色脂肪細胞の温度変化を目で見て確かめることが可能です。
肥満の治療薬開発のために利用できる可能性が高い技術のため、今回の研究成果は世界中から注目を集めています。
(画像はプレスリリースより)

早稲田大学 プレスリリース
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