1型糖尿病の2025年根治を目指す認定特定非営利活動法人「日本IDDMネットワーク」の主催するサイエンスフォーラムが25日、佐賀県鳥栖市で開催されました。全国から患者やその家族、支援者らが参加し、最新の研究報告がなされたほか、意見交換会など交流の場ももたれています。
ふるさと納税で同団体支援ができる佐賀県で開催
鳥栖市藤木町にある鳥栖商工センター会館で開かれたこのサイエンスフォーラムは「1型糖尿病2025年『治らない』から『治る』へ―in 佐賀」と題されたもので、同県で開催されるのは今回が初めてでした。
佐賀県では、ふるさと納税で「日本IDDMネットワーク」の指定が行え、活動を支援できるようにしています。そうしたつながりから、同団体では2025年に向けた次の10年を、あらためて佐賀県からスタートさせたいと、ここを今回の全国フォーラム開催地に選んだといいます。
糖尿病には1型と2型の2種類がありますが、その患者の99%以上は肥満や運動不足など長年の生活習慣に由来する2型糖尿病です。一方1型糖尿病は、主に自己免疫に起因するもので、膵臓のランゲルハンス島B細胞の大部分が破壊され、血糖を調整するインスリンを作成できなくなって発病します。
日本での年間発症率は10万人あたり1~2名ですが、発症すると脳死膵臓移植や膵島移植を受けない限り、生涯にわたって毎日数回のインスリン自己注射やポンプ注射を続ける以外に治療法がありません。小児期に発病することが多く、治療が不十分な場合、心臓や腎臓、神経、眼などの合併症も引き起こすことから、精神的・経済的負担の大きい病となっています。
熊本地震で被災した患者・家族との交流会も
当日は、近年の医療進歩により、実現の可能性が出てきた最新の治療研究に関する報告がなされました。医療用豚の膵島を用いるバイオ人工膵島移植や、糖尿病誘発性ウイルスの同定によるワクチン開発などが紹介されています。また、iPS細胞を用いた治療法研究も進められていることが報告されました。
その後、姉が患う1型糖尿病をテーマに漫画「1型~この赤ちゃん1型糖尿病です~」を描いた北九州市の漫画家・山田圭子さんが講演を行い、患者やその家族、支援者らの交流会が開かれています。こちらには、先日の熊本地震で被災した患者・家族らも参加しました。
1型糖尿病関連の医療機器展示も行われ、同疾患の認知向上を図るとともに、「治る」病気に変えたいという強い想いも新たにしたイベントとなったようです。

日本IDDMネットワーク サイエンスフォーラム
http://japan-iddm.net/sympo_2016_saga/