気温が上昇し、汗をかくことも多い季節となってきました。熱中症への対策も必要で、こまめな水分補給を心がけている方も多いでしょう。常にペットボトルで飲み物を持ち歩くようにしている方も少なくないのではないでしょうか。積極的に水分を補給することは、とても大切なことですが、どのような飲み物をどう摂取するかにも注意が必要です。判断を誤れば、「ペットボトル症候群」のリスクを高めてしまうのです。
糖尿病予備軍や10~30代はとくに注意!
「ペットボトル症候群」とは、正式には清涼飲料水ケトーシス(ソフトドリンクケトーシス)と呼ばれるもので、糖を多く含んだ清涼飲料水を多量に摂取したことから高血糖になり、尿量が増加、体内の水分量が減少することで、よりのどの渇きをおぼえ、さらにそうした清涼飲料水を飲むことで、やがてインスリンホルモンが働かなくなって、また血糖値が上昇するという悪循環に陥るものです。
吐き気や腹痛、倦怠感を生じるほか、重篤な場合には意識が朦朧となり、昏睡状態に陥ってしまうケースもあります。尿量が増えることでトイレが近くなっていたり、とくに減量をしていないにも関わらず急に体重が減少したり、のどの渇きが激しい、疲れがとれにくいといった症状が出てきていたら、可能性を疑ってみる必要があるでしょう。
また、もともと糖尿病の素因のある方、境界型糖尿病レベルで予備軍となっている方、また10~30代の若年層では、とくに発症リスクが高い傾向にあり、注意が必要とされています。
飲みやすい飲料に大量の糖質!吸収されやすい糖として注意を
この「ペットボトル症候群」を予防するには、なんといっても摂取する飲み物を見直すことが重要です。口当たりが良く、飲みやすいと感じる清涼飲料水には、思わぬ量の糖分が含まれていることがあるのです。
たとえば、一般的な500ml入りのペットボトル入り清涼飲料水では、30~50グラム程度の糖分が含まれています。WHOの指針では、砂糖の摂取を1日あたり25グラムまでにすることが推奨されており、こうした飲料を摂取すると、それだけで簡単に基準をオーバーしてしまうことになります。
また、こうした飲料の糖類は、体内に素早く吸収されやすい果糖などの単糖類がほとんどであるため、人間が感じる以上に血糖値を急上昇させ、インスリンの大量分泌を促すのです。
対策として、2~3リットルといった多量の清涼飲料水を普段から飲むといった生活習慣を改め、水やお茶を飲むようにする、熱中症対策におすすめされるスポーツドリンクも含め、清涼飲料水を飲む場合には成分表示をチェックし、なるべく糖分の少ないものを選ぶようにするといったことが有効です。
なお糖尿病患者の方で、低血糖症状があらわれた場合には、まずブドウ糖を口にすることが必要であり、吸収の早いブドウ糖を多く含んだ清涼飲料水の摂取も有効となりえます。状況に応じて摂取する飲み物を賢く選び、夏を健康に乗り切りましょう。
(画像はイメージです)

WHO 過去プレスリリース : WHO calls on countries to reduce sugars intake among adults and children
http://www.who.int/mediacentre/sugar-guideline